トルコの南側、地中海に、キプロス島という大きな島が浮いています。
キプロス島は、南北に分断されていて、北キプロスと南キプロスに分かれています。
今回の記事では、北キプロスに行った時のことをご紹介します。
北キプロスとは?何?どこ?キプロスじゃないの?
そもそも、北キプロスって何?
という方もおられるかもしれませんので、
簡単に紹介しておきます。
北キプロスの正式名称は、北キプロス・トルコ共和国(トルコ語: Kuzey Kıbrıs Türk Cumhuriyeti; KKTC)で、
通称、「北キプロス」とされています。
北キプロスは、キプロス島の北部に存在する国です。
1983年に、隣国トルコの軍事的な後ろ盾を得て
キプロス共和国からの独立を宣言した
という背景があります。
北キプロスの通貨は トルコリラ。
時間帯は、トルコと同じ時間帯を使用。
電気プラグは、イギリスと同じプラグ(トルコで使ってるプラグは、はまらない)。
言語は、一応「トルコ語」。
北キプロスと南キプロスには国境があり、
現在も、国連軍が国境を警備しているが、
2004年に、大幅な緩和が実施され、
国境の通過が、それ以前よりも容易になったようです。
北キプロスと南キプロスの国境通過について
北キプロスに関する資料がほとんどなく、
インターネットでも、北キプロス旅行記を公開しているのがあまり有りません。
また、「北キプロス入国スタンプがパスポートにあると、
北キプロスから南キプロスへの国境通過を認められないことがある」
という記載も、散見されます。
それで、「実際はどうなのだろう。」と思っていました。
国境通過の規制が緩和される以前に国境を通過してみようとしたアメリカ人に
話を聞くと、
「あまりにも審査が煩雑・複雑すぎて、
実質通過できなかった」
とのことでした。
それで、実際に、「北キプロス入国スタンプがパスポートにあると、
北キプロスから南キプロスへの国境通過を認められないことがある」
というのは、ある程度本当のことだったと推測されます。
そのことがあったため、
パスポートには、北キプロスの入国スタンプを押してもらわないようにしようと、していたんですが、、
いざ北キプロスへの入国、空港で
北キプロスのErcan(エルジャン空港)で、入国審査管と話しているときに、
「何日キプロスにいるのか?」
と、聞かれ、
「1週間」というと、審査官は、日本国パスポートの取扱いに慣れていないらしく
(そりゃあ日本人、北キプロスには、ほとんど来ないんでしょうよ)
審査官同士なにやらゴニョゴニョ話し合ったあと、
パスポートにハンコを押され、
30日滞在有効と書かれました。
「ええぇ?別紙にハンコ押して欲しいんですけど!!」
「は?もう遅いわ!」の衝撃のひとこと。
重要なことは、先に言わなければいけない、ということですね。。。
北キプロスと南キプロスの国境通過について
国境通過できないのだろうか、と恐る恐るいたわけですが、
なんとか無事に、何事もなかったかのように、
北キプロスと南キプロスの国境は通過できました。
1974年にキプロスでは政変が起きた
イギリスの統治を経て、1960年に独立していたキプロスの北部分を、
1974年7月15日、トルコが攻め取り、以来、キプロスの北部分は、
「北キプロス」という『国』が実行支配しています。
国連加盟国のうち、トルコのみが、北キプロスを「国」として承認していて、
他の国は、「北キプロス」を「国」としては承認していません。
北キプロスで話される言語とは?
北キプロスは、トルコが攻め取った影響もあり、
「トルコ語」が話されています。
しかし、一応、「トルコ」とは別の国なので、
ちょっと古風で、変わったトルコ語が話されています。
また、発音も、なんかどことなく本土トルコ語と異なります。
とくに、「ユムシャックゲー 」という、トルコ語独特の文字
「ğ 」の発音の仕方が違います。
トルコ本土では、この文字を「ガギグゲゴ」のように、子音として発音することは
まずありません。
でも、北キプロスでは、「g」ほどではないものの、
若干「g」の音が混じっているように聞こえます。
例えば、「Mağusa」という地名がありますが、
トルコ本土式に読むと、「マァウーサ」となりますが、
北キプロス人は、「マグゥーサ」と言っているようにも聞こえます。
南キプロスで話されている言語とは?
キプロスの南側で話されている言語は、
一応、「ギリシャ語」となっています。
「一応」、というのは、「ギリシャ語」は「ギリシャ語」なんですが、
キプロス独自の「ギリシャ語」だそうで、
ギリシャ本土出身のギリシャが、
キプロスのギリシャ語を聞き取ろうとすると、
ものすごく注意深く聞かないと、意味を取れないそうです。
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特定の子音字の発音の仕方が、キプロス・ギリシャ語と、
ギリシャ本土のギリシャ語とで異なり、
また、使用する単語も異なるからだそうです。
まぁ、地続きで一つの国の日本でも、地域が違えば、発音も、
使う単語の意味も異なりますよね。。。
ここで私が用いている日本語も、そういう点に注意して書く必要があって、
地域別に受ける印象が違う単語、
表現方法には、特に注意を払うようにしています。
たとえば、「ネギ」というと、
あなたは、何を連想しますか?
西日本では、「ネギ」といえば、
【細い青ネギ】のことを意味しますが、
東日本で、ネギといえば、
太い白ネギのことを意味しますよね。
あと、動詞の活用形なんかは、地域で千差万別で、
What are you doing? (英語)
Ne yapıyorsun?(トルコ語)
を日本語にするときも、
「あなたは何をしているのですか?」と東京語で書くか、
「何しとん?」と神戸風に書くか、
「何しとってですか?」と赤穂弁でかくか、
「何してんの?」と大阪語で書くか、
あるいは、丁寧に「どうされましたか?
何をなさっていますか?」がふさわしいのか、
はたまた、これは、実際には【何をしているのか聞いているのではない】ので、
「調子はどうですか?」と書かなければいけないのか、
非常に悩ましいところです。
特に、トルコ語で、Ne yapıyorsun?と言った場合には、
これは、今相手が実際に何をしているのかを聞いているわけではないんですよね。。。
あ、あと、南キプロスでは、イギリスが統治していた影響もあり、
ほとんどの人が、英語を話します。
北キプロスでは、観光地では、英語をちょっと話す人もいますが、
南キプロスの人のようには英語を話しません。
北キプロスの通貨とは?
北キプロスは、トルコが攻め取った影響で、
【トルコ リラ】が使われています。
トルコから北キプロスに行く場合は、
わざわざ北キプロス用に別の現地通貨を容易する必要が無いので、
その点は便利です。
(ちなみに、南キプロスの通貨はユーロです)。
北キプロスの経済は、繁栄していないように見えます。
特に、南キプロスの賑やかな様子を見てきた後に、
国境を超えて、北キプロス領域に入ると、
突然世界が変わり、さびれた感が尋常ないです。
でも、北キプロスの方たちは、とても穏やかで、正直で、
困った人がいれば、助けてあげようという感じがあって、
とても親切な人達です。
北キプロスの観光地 サラミスとは?
北キプロスには、サラミスという遺跡があります。
歴史の有名人、ポールも西暦1世紀、そこに着いて、
キプロスを横断(縦断)したと言われています。
北キプロスと南キプロスの国境付近は、写真撮影禁止の箇所が多く、
その場所を公開できないのは残念ですが、
サラミス遺跡の写真で、雰囲気はちょっとでも伝わったんじゃないでしょうか。
北キプロスのまとめ
- 北キプロスと南キプロスの国境通過は、以前よりは緩和されつつある
- 北キプロスの言語はちょっと変わったトルコ語
- 北キプロスとトルコは、一応別の国。だから、トルコの滞在許可(イカメット)は、北キプロスでは通用しない。
- 北キプロスの通過はトルコ リラ
- 経済はそれほど繁栄していないように見受けられる。
- 北キプロスの食費はとても高い。
- トルコみたいな、携帯電話機の登録制度が存在する。
- 北キプロスのSIMカードは、南キプロスで使えず、
- 南キプロスのSIMカードは北キプロスでは使えない。
- 北キプロスと南キプロスの自動車保険は、別個に購入しなければいけない。
詳細を解説できていない項目もありますが、
追々、記事を追加アップしていきたいと思います。
乞うご期待くださいませ。
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